【ありえる楽考週報 vol.33】
今週の「ありえる楽考」週報は、識学三部作と8月28日のTTPS勉強会の紹介です。

2021年から1年1冊のペースで発行されて、表紙を見ると1900社→2700社→3500社 29万部→75万部と数字で実績を見せていて、著者の主張通り説得力を感じます。



プレーヤー時代は『数値化の鬼』をマネジャー1年目には『リーダーの仮面』を、さらに上を目指していくには『とにかく仕組み化」をそれぞれ読んでいただくことで組織のピラミッドは完成します。
ということで3冊の流れが紹介されています。
ありえる楽考では、メンバー→ファシリ→オーナーの順に変化してゆきますが、そういう意味で似ているなと対比させて理解するのにいいです。
著者は、早稲田大学ラグビー部出身ということで、それぞれがポジションの役割を貫徹するという考え方をしているのかなという印象を受けました。
『数値化の鬼』は中尾さんとの対比で読んでみようと手をとったのですが、これがハマりました。
何がハマったかというとステップ3の「変数」を見つけるとステップ2の「確率」のワナに気をつけるの部分です。「変数」は得たい結果を得るために何をするかにあたります。因果(原因と結果)関係を見極めて、原因に対する的確な打ち手ということです。
裏は取れていないのですが、『リーダーの仮面』から少し考え方か書き方を修正したのではないかという気がします。

本来ならば経営者に対して「理念」を語るところから始めるとことだけれども、それでは説教をしていると思われてしまうから、メンバーの行動から積み上げていったのだと。
それはある意味正しいのかもしれません。
組織に所属する理由は、組織にいた方が(いなければ)大きなことを成し遂げられる(進行感)からだと安藤さんは主張されています。その進行感が組織がメンバーを引き止める唯一の要因だととうことには同意します。
でも、世の中を変えるのは、組織という手段を理解し使いこなすことであって、理念のもとに集い、世の中を変えているという「進行感」が得られるかどうかなのではないかと思うのですよ。だから、必ずしも、人を雇用し、使う必要はないのではないかと思うのですよ。

ありえる楽考では、最初から「たまかつ」という形で、個人にあり方、理念を問うています。
メンバーの「たまかつ」とオーナーの「たまかつ」は明らかに違います。見えているものが違うのです。喜びに感じることが変わってゆきます。
立場が人をつくるのか、そういう人だから立場につくるのか議論があるところです。
立場が力を与えることがあります。歴史を見れば、権力は従う人々によって与えられます。
だからこそ、上の立場の人に盲目的に従うのではなく、その人の理念を理解し、それが応援するにたると感じた時に、従うのではなく力を貸す人になった時に理想の組織、社会が立ち現れるのではないかと考えています。
『とにかく仕組み化』というように、経営者の役割は理念によって、やることやらないことの判断基準を明確にし、仕組みをつくることだということに同意します。
ありえる楽考でいえば、「たまかつ」とそれを現実化するための「方法」が必要です。
理念があるだけでは絵に描いた餅に過ぎず、再現性のある方法として、自分がいなくでも望ましい結果を実現してくれる「商品・サービス」がです。
会社の存在意義は、プロダクトのビジョンを実現することにこそある-それ以外の全要素はプロダクトを世に送り出し、成功させるためのものだ
プロダクトチームこそ会社の中枢だ
「やむにやまれぬ思い」をなんとかするプロダクトをつくりだす応援をするプロダクトをがありえる楽考なのです!
世の中を変えているという進行感を得るためには
理念
プロダクト
変化を推進する組織が必要です。
しかし、その組織は、必ずしも、雇用や契約による必要はないのではないか?と問いたいのです。
さて、8月29日のTTPS勉強会です。
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今回は、「仕事の楽しさ」について深めます。
3月から「顧客のジョブを知る」ということをテーマにしてきました。
顧客は立ち現れている「症状」をなんとかしたいと考えがちですが
大事なのは、症状の原因を探って、原因に対して適切な手を打とう
ということでした。
ここが『数値化の鬼』の変数を見つけると重なる部分です。
変数を見つけようという話です。
今回の事例は、
自分が手を動かして何かができたということではなくて、
自分の「理論」が仕事をしてくれたということ、つまり、
「症状」ではなく「原因」」に手を打てたということが
ポイントです。
顧客には見えていないことが私には見えている
そして、私が理論化したやり方で、喜びの声が聞けた。
これの何が画期的なのかというと
商品・サービスとして広がる入り口に立てたかもしれないからです。
自分でやるのではなく、
自分のやり方で他の人がうまくいくということは
この先、他の人に広げていってもらえる可能性があります。
マネジャーや親が自分の価値観や持論を押し付けるのはよくないとよく言われます。
でも、本人が気が乗らなくても、やったらわかる、という場合はどうでしょうか?
ここを乗り越えればとか
踏ん張りどころということがわかっていて
背中を押すということです。
楽しさにはレイヤーがあるなと考えています。
自分がうまくできるようになった楽しさ
それとは違う楽しさがあります。
自分が考えたノウハウで
他の人がうまくいくこと。
それで、もし、多くの人が救われるのだとしたら
自分が直接やらなくても、他の人が使ってくれて
それが広がってゆくとしたら
見えているからなのか
単に押し付けなのか
ここは、いつまで経っても「葛藤すべき」ところだと思います。
自分が間違っているかもしれないと適切に恐れつつ
この人が乗り越えて輝く姿が見えたのなら押す。
お互いの「楽しさ」を持ちよりながら、
見えているものの違いを探求してみませんか?
今週の週報は以上です!