ファシリ段階とオーナー段階では、なにかやり方が違うものなのでしょうか?
そして、グループコーチングが、例えばモノのブランドのファンづくりにも繋がるというのがまだイメージできません。
Answer
質問ありがとうございます!
オーナーとファシリとでは、関心と見ているものが違いますね。
オーナーは
ファシリの人たちを通じて、コミュニティ全体がうまくいっているかどうかに関心があり
仕組みを修正することに時間を使っています。
ファシリは、
メンバーがうまくいっているかどうかに関心があり
うまくいくようにサポートします。
ファンづくり
CSA(コミュニティ サポーテッド アグリカルチャー)って聞いたことありますでしょうか?
農業って、気候などによってでき、ふできのリスクがありますよね?
先に収穫が多くても、少なくても、同じ金額で顧客コミュニティが買うので、安心してくださいねとつくる前に買い取る契約を結びます。
また、農業は植物工場でない限り、繁閑の差が大きいですね。
収穫の時期に、多くの人手を必要としますが、それ以外の時期は少ない人数でもできます。
この忙しい時期に収穫の手伝いをして、一緒に収穫の喜びをわかちあうことができます。
つまり、
顧客コミュニティをつくってゆくことです。
御社でも顧客との関係がそうなったらよくないですか?
スーパーで誰がつくったのかわからないと化学肥料や農薬を使わずに、安全安心なものをつくっているのか心配です。
多少、高くても安全安心なものが欲しいと思っている人たちですね。
こういう人たちは、共通点が多いのではないかと思います。
状況を俯瞰的に見たり、複雑な原因と結果を考えられる知的体力もあり、先を見通す意欲もある。
好奇心や学習意欲も高く、他者に共感し、応援することに喜びを感じる人たちなのではないかと思います。
そういう人たちは、リードユーザー(最初に使って、いいところや改善点などをフィードバックしてくれる)になるような人たちなので、この人たちのライフスタイルや満たされていない欲求をグループコーチングを通じて理解し、最適な提案をすることができます。
提案をして、注文してもらってからつくれば、在庫を持つリスクも低減されます。
顧客ができあがるまでの待つ時間も楽しみにできるように顧客同志が体験をわかちあってくれるなら、つくり手も喜んでくれる姿を思い浮かべながらつくるプロセスを楽しむことができますよね。
たった一人の顧客を喜ばせるための創意工夫は、多くの他の人も喜ばせたりするものです。
うちには、そんな時間的余裕はない
とおっしゃられることが多いのですが
全顧客とやる必要はないし、顧客の中からファシリをやってくれる人が育ってくれば、その人たちにコミュニティ運営をゆだねていけば、御社の工数は増えません。
ファンの人たちは、自分以外にこの商品を気に入って愛してくれる人たちと助けあうことに喜びを見出します。
エコシステムと言っているのは、こういうありがたいお客様に、信頼できる生産者さんたちがいれば、別の提案もすることができます。お客様に喜んでもらうのに、自分たちでできることは限られています。真摯にお客様の幸せを願ってこころを込めてつくられていると自分も信頼している人なら安心して紹介できますよね。
そういったお客様自身もそういうこだわりの商品サービスを提供している人だったりするので、提供者・顧客の垣根なく、皆が助けわかちあう関係になってゆく。
グループコーチング自体が、お互いに信頼できる人になるように学びあっている関係でもあります。
イメージ湧きますでしょうか?
実際、ありえる楽考はそうやって運営されています。
私は、研修プログラムをつくる商品開発者でした。
できるようになるまでサポートしないと研修の企画意図を満たすことはできないという問題意識で、コーチング、グループコーチングを方法が変わってきましたが参加者が人生の成功者になる支援をしたいという目的は同じでした。
その中で気づいたことは、仕事にやりがいを感じていない人に共通するのは、顧客のことを知らない、知ろうとしていないということです。
そこが大事です、顧客を知りましょうと言っても
そんなことは知っている、やっているとなりあまり効果的ではないです。
自分の理解とは、あたりまえのレベルが全然違っていた。
確かに、これなら喜びの循環がおきるな!と体験的に理解していってもらうための仕組みが、グループコーチングを通じてつくる価値共創コミュニティのエコシステムなのです。
おそらく、最初の頃は、自分の日常でうまくいかなかったことから始まったのではないかと思います。
続けているうちに、自分がうまくいったり、調子良かったりするのは、同僚や顧客まど周囲の人との関係によるのだなということがわかってくるのではないかと思います。
ちょっとずつ体験を積み重ねて、理解できる範囲が広がってゆくのではないかと思います。
こうやって、お客様を育ててゆくという側面もあるのではないかと考えています。
状況を見る目が細かくなり、望ましい状態のイメージが浮かぶ人は、自分のためにいい判断や価値創造ができるだけでなく、他者を応援する人でもあります。
そういう人が増えると
自分さえよければという地獄の食事状態から
信頼できる人と助けわかちあう天国の食事状態へと
世の中が変わってゆくんじゃないかなと妄想しています。
