【ありえる楽考週報 vol.35】

 
今週の「ありえる楽考」週報は「理念」についてと、加藤雄太さんからのファシリ学習会参加報告です。
 
先週の週報で次回は「理念」について深掘りしてみたいと書きました。
 
理念とは何でしょうか? 理念はなぜ必要なのでしょうか?
 
JALを再生した稲盛和夫さんは、Philosophyを大事にしたと言われていますね。 一方で、社長室に飾られているだけの形骸化した理念もあります。
 
効果を発揮するために、外せないものは何でしょうか?
私の意見は、自分たちは何をして、何をしないのかの範囲です。
 
なぜ、この範囲が大事なのかというと、成りゆきに任せているとやらなければいけないことがあふれかえって、いつも追われるような気持ちになってしまうからです。
何か新しいことをやろうと思ったら、何かを止めなければ、追われてしまうのです。 だから、これはやらないということを自分が理解するだけでなく、周囲にも理解しておいてもらう必要があるのです。「的から外れているんじゃない?」と声をかけてもらわないと自分ではなかなか気づけないからです。
幸いなことに、グループコーチングは用途が広く、いろんなことに使えます。
 
そのおかげ(せい)で、多様な方が参加しています。
とはいえ、冷静に見てみると、やみくもに参加者が増えてしまったら、的の人が去ってゆきます。いや、去っていったことに気づかないでしょう。
 
いろんな人に好かれたい、嫌われたくないと思っていると誰からも好かれないという望んでいない結果になってしまうのです。
絞るために、必要なのは勇気です。 なぜなら、断っても、あ、そうとなるだけで、
別に嫌われたりはしないのです。
ただ、接点が少なくなって、忘れられてゆくだけです。
ということを体験するまでは、怖いでしょう。
 
ちょっと考えてみてもらいたいのです。
仮に週に25組のグループコーチングをしたとしても(毎日3~4組)
ご一緒できるのはせいぜい100名でしょう。 それ以上は厳しい気がします。
そして、それで、十分なのです。
 
この100人の中身が変わってゆけばよいのです。
直接関われる人は100人でも、その100人の先にいる100人に届けば1万人、
そのまた100人に届けば100万人になります。
100人の質にこだわってゆけば、何がしか成し遂げることは可能なのではないかと思うのです。
 
 
最初のうち、グループコーチングをやっているのは、私だけだったので、あらゆる人に私が対応していました。 ファシリができる人が増え、オーナーが増えるにつれて、私が関わる人は狭まってゆきました。
 
私の的は最初から変わらず、
全員がリーダーシップを発揮する創造的な組織をつくりたい
と思っている人
 
メンバー、ファシリ、オーナー問わず「誰の何に」「どう役立つのか」つまり理念が明確で、その理念が反映された商品サービスが必要な人に届けることで、より良い世界に繋がるという予感がする人です。
 
ただ、そういう人しかやらないわけではないということです。
 
 
それができるのは、私の的ではない人が 的だという方々のエコシステムがあるからです。
 
 
だから、たった1人の的の人を明確にしつつ、その周辺にいる人にも届けるところから始めてゆけば良いのではないでしょうか。
 
続いて、加藤雄太さんからのファシリ学習会参加報告です。
 
先週のファシリ学び合いで「感情はそのまま伝えていいのか」について発表させて頂きました。テーマを設定して皆さんと意見交換させてもらって、しかしながらその結論の先にある大切なことに気づかせてもらったなと思っています。
自分が挙げた内容ですが、
振り返りをしている中で、沢山の感情が湧いてくる事があるかと思います。
・嬉しそう、楽しそう
・すごい!
・幸福感、幸せそう
一方で、
・苦しそう、辛そう
・責任を逃れたい(人のせいにしている)、向き合おうとしていない
・なんだかモヤモヤ、違和感を感じる
これらの感じたことは、相手がどうであれ自分が感じたことであれば、それに良いも悪いもないので、率直に伝えるのが良いのか、やっぱり周りの影響を考えて、その空気を考えて伝える方が良いのか、ということを提起させて頂きました。
皆さんから多角的な意見を沢山いただきました。自分が思うことをお伝えさせてもらう中で、同じような思いになったことがある方もいらっしゃったりして、自分もファシリとしての在り方について少しづつ体験を通じて学ばせて頂いている実感を持てました。
今回の学び合いの場を通じて思ったことは、「良いか悪いか」という判断(ジャッジメント)の答えを得ることが大切ではなく、その意見の相違について、「違い」を理解して、因数分解していく事。きっと自分と他者との見えている景色が違うはずなので、一体どこがどう違うのかということを共有することが大切なんだと思いました。
書いていて思ったのですが、昨日のファシリ振り返りの中でファシリやオーナーの視点は、子供が育つことを見届けるような感じ(子供の成長が自分の喜び)と似ているというような話があって、木曜日のファシリの学び合いの話と今繋がりました。
相手の見ている景色を、同じ目線に立って見てみる。しかしながら自分(ファシリ)は、相手が見え方に偏り(見たいように見ている)や、盲点があることに気が付いているので、そこについて「あれはどうなっている?」という問いを立てることで、相手の視界を拡げていく関りをしていく事が大事だと思いました。
と同時に、自分自身にも偏りがあるので、「もしかしたら自分が間違っている?」ということも意識して、謙虚に互いの景色を合わせていけると、結果として互いに成長するということが成されるように思います。
上記のような関りをしていくために大切だと思うことは、
・継続的にその方に関心を寄せて関わり続けること
・自分の中に地図や、データがあること
・相手の可能性を信じていること
・自分がずれている(かもしれない)ことを認識して謙虚に誠実に関わる
ファシリとしてなのか、メンバーとしてなのか、その場においての役割によっても違ってくるという意見も頂いて、そうだなと、自分も新しい視点を頂きました。
皆さんと学び合うことによって、見えている景色の解像度が上がったり、世界が広がる場があるということが有り難いなと思える時間でした。
引き続き、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
 
ということで、今週の週報は以上です!