3つの違いの意味を、
二つの自己ー経験する自己と記憶する自己
二つの主体の概念-古典的な経済学における主体の概念(エコン)と行動経済学における主体の概念(ヒューマン:システム1を持つ)
自動的なシステム1と努力を要するシステム2
井戸端会議をよりよいものにするメリットを再確認し、組織が判断や選択を高めるにはどうしたらよいかを論じる
二つの自己
エコンとヒューマン
エコン
経済主体は合理的である
 
ヒューマン 
合理的経済主体モデルではヒューマンをうまく記述できない。正確な判断を下し、賢く意思決定を行うには、何らかの手助けを必要とすることが多い。
 
日常的な会話では、まずまず道理が通じ、おおむね現実に即した考えを持ち、ある人の選択がその人自身の理解や価値観と矛盾を来していない人のことを、わたしたちは「まとも」だと言う。一方、「合理的」という言葉はもっと熟考や計算のイメージが強く、あたたかみに欠ける。
二つのシステム
自動的に働くシステム1と努力を要するシステム2
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この二つのシステムを読んで何を感じましたか?
ありえる楽考的ポイント
 
目的
井戸端会議や噂話をする人のために本書を書いた
意思決定を向上をするために書いた
いかにもエラーが起こりそうな状況を認識する。認知的な地雷原に自分が入り込んでいる兆候を見落とさず、思考をスローダウンさせ、システム2の応援を求める
感じたことを聞いている理由でもある。見た時点で、これはヤバイやつだな。セルフ2を呼び出して慎重に対応せねばと思えるかどうか。そういう意味で、セルフ1、セルフ2を俯瞰してみられるメタな自己を育む必要があるといえるのかもしれない。
 
一方自分が犯したエラーではなく、他人のエラーを認識することにかけては、大いに進歩したと思う
重大な意思決定という重圧に直面しているとき、自分の感を疑うのは誠に不快である。トラブルの過中にあるときに、自分の直感を吟味するなど、誰がやりたいだろうか。
それに引き換え、他人が地雷腹に迷い込もうとしている時に、それを指摘するのは、自分の場合より遥かに簡単である 端から見ている第三者は認知的に多忙ではないし、当人より情報を受け入れる余地が大きいからだ
ここがまさに自分については、「自分を顧客に傍楽く」で提唱している、自分についてはよく見えないが、他者についてはよく見えるので、自分の課題(関心)の対象の人にファシリをするということが有効であることを傍証するところといえるのではないか
 
一部なりとも、明確な用語の定義を決めて、共通の文化を浸透させ、地雷原に近づいたら、お互いに警告を発することができるのも、組織の強みで 。どんな製品を作るにせよ、組織というものは、全て判断と意思決定を生産する工場である。
建設的に批判するスキルには的確な語彙が欠かせない
自分を批判する人々が正しい知識を身につけ、かつ公正であると信じられるなら、
自分の下す決定が結果だけで判断されるのではなく、決断に至る過程も含めて判断されると信じられるなら、意思決定者はより良い選択をするようになるだろう。
井戸端会議が質的に向上しいが、的確になれば、より良い意思決定に直結するだろう。
 
本文の詳細読解
 
柳瀬さんとのやりとり
オーナー学びあいでの対話
 
 
同じものを読んでも、獲得している概念が違うと切り取られるところが違うわけですが、
そのあたりについては、
Mental Representationがわかっているかどうかでも違うだろうし、
 
さらには、その師匠である、Herbert A. Simonのシステム論がわかっているかどうかで
違うであろうから、『システムの科学』の3章4章あたりを読んでもらって
順々に概念を獲得していってもらうと良いのかも
 
本文
システム1は認知容易なものを記録し、それを頼りに情報を処理する。
処理の結果が現実にはありえないような答えになってしまっても、警告を発する機能は持ち合わせていない。
直感的な答えは、それがスキルに由来するものであれ、ヒューリスティックなものであれ、たちどころに自信たっぷりに浮かんでくる。
いったい前者なのか、後者なのかーシステム2がそれを判別する簡単な方法は存在しない。まずは、スピードダウンして、システム2自身で答えを出してみるしかない。
しかし、システム2は怠け者なので、これをやりたがらない。システム1が矢継ぎ早に提案する答えは、実際にはいい加減なチェックしか受けずに最終的な答えになってしまう。
バットとボール問題は、その典型例だ。
こうしたわけで、システム1はエラーとバイアスの根源だとして、評判が悪い。
とりわけ、「自分の見たものがすべて」の思い込みや、次元の違うもの同士の主観的なレベル合わせ、連想一貫性といったシステム1の動作特性は、予測可能な、つまり、系統的なバイアスや認知的錯覚を生み出す。アンカリング効果、平均回帰の無視、自信過剰等々である。
こうしたバイアス に対して、何か打つ手はあるのだろうか。私たちは、自分自身の判断や意思決定をどうしたら向上させられるだろうか。ついでに、上司や部下の判断と意思決定を向上させるにはどうしたらいいだろう。
一言で言えば、よほど努力をしない限り、ほとんど成果は望めない。経験から言うと、システム1にものを教えても無駄である。
私自身の直感的思考はささやかな改善(その大半は年齢によるものだ)を除き、相変わらず、自信過剰、極端な予想 計画の錯誤に陥りやすい。
その度合いは、この分野の研究を始める前と、実は指して変わらないのである。
私が進歩したのは、いかにもエラーが起こりそうな状況を認識する能力だけである。
「この数字がアンカーになりそうだ」「問題のフレーミングを変えたら、この決定にはならないだろう」といった具合に。
一方、自分が犯したエラーではなく、他人のエラーを認識することにかけては、大いに進歩したと思う。
システム1に起因するエラーを防ぐ方法は、原理的には簡単である。
認知的な地雷原に自分が入り込んでいる兆候を見落とさず、思考をスローダウンさせ、システム2の応援を求めれば良い。
あなたが次にミュラー・リヤー錯視に出くわした時には、きっとそうするだろう。
両端に羽根のついた一組の図形を見たら、あなたは自分の目を信用せず、定規を取り出す。
だが、残念ながら、最も必要な時に限って、こうした賢明な手段は滅多に講じられないものである。
重大な誤りをお犯しそうになったら、警報ブザーが成り響いてくれるとあり難いのだが、人間にはそうしたブザーは備わっていない。
しかも、認知的錯覚はおおむね、知覚的錯覚よりも気づきにくい。
間違った直感の声は大きくてよく通り、理性の声は小さくて聞き取りにくい、
それに、
重大な意思決定という重圧に直面しているときに、自分の直感を疑うのは誠に不快である。
トラブルの過中にあるときに、自分の直感を吟味するなど、誰がやりたいだろうか。
それに引き換え、他人が地雷腹に迷い込もうとしている時に、それを指摘するのは、自分の場合より遥かに簡単である。
端から見ている第三者は認知的に多忙ではないし、当人より情報を受け入れる余地が大きいからだ。
組織の意思決定者に向けてではなく、井戸端会議や噂話をする人のために本書を書いたのは、こうした理由からである。
ことエラーの防止に関する限り、組織の方が個人より優れている。
組織は、本来的に思考のペースが遅く、また規律を持って手続に従うことを強制できるからだ。
組織では、有用なチェックリストの活用を徹底させるほか、参照クラスの予測や死亡前死因分析といったより高度な手順を用意し、実施を義務づけることができる。
また、一部なりとも、明確な用語の定義を決めて、共通の文化を浸透させ、地雷原に近づいたら、お互いに警告を発することができるのも、組織の強みである。
どんな製品をつくるにせよ、組織というものは、全て判断と意思決定を生産する工場である。
そして工場ならば、必ず製品の設計、製造、慣製品、それぞれの段階で品質をチェックする手段を持っていなければならない。
意思決定の生産においても、直面する問題の把握、必要な情報の収集実効評価というそれぞれの段階で品質チェックが必要になる
意思決定という製品の質的向上を目指すのであれば、どの段階についても効率改善を図らなければならない。
有効なのは、品質チェックの定型化である。大惨事の直後などには、あらゆる手順の総合的な見直しが慌てて行われるものだが、頻繁に品質チェックをしておけば、大惨事には至らない。
より良い意思決定のためにやるべきことは極めて多い、その本の一例として、会議の効率化が挙げられる 効率的な会議の進め方といった極国く基本的なスキルでさえ、組織的なトレーニングが行われていないのは、驚くべきことである。
最後に言っておきたいのは、建設的に批判するスキルには的確な語彙が欠かせないことである。
判断エラーを突き止めるのは、病気の診断と一脈通じるところがあり、医学と同じく正確な用語が不可欠である 病名にはその病気にまつわる全ての知識、例えば症状ヨ護治療法、かかりやすい体質、環境要因などが関連づけられている 同様にアンカリング効果、狭いフレーミング連想一貫性といった名前にはバイアス、その原因、影響対策などわかっている全てのことが記憶の中で関連づけられている
オフィスでの井戸端会議が質的に向上しいが、的確になれば、より良い意思決定に直結するだろう。
意思決定者にとっては、自分自身の内なる疑念を想像するよりは、
今そこで噂話をしている人や、すぐに批判しそうな人の声を想像する方がたやすい
自分を批判する人々が正しい知識を身につけ、かつ公正であると信じられるなら、
自分の下す決定が結果だけで判断されるのではなく、決断に至る過程も含めて判断されると信じられるなら、意思決定者はより良い選択をするようになるだろう。
 
 
 
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