なぜ、録画を観るのか(自然習得)

第83回TTPS勉強会は「みる」ということがテーマでした。 ちゃんとみることで上手くいくということも少なくありません(というかそれが入り口)。
それで、コーチングのルーツの一つとも言われる ティモシーガルウェイウェイの『インナーゲーム』の「自然習得」を紹介しました。
 
 
ありえる楽考の わずか5分足らずの事例共有において、 アドバイスをしたくなるというのは、(まずはお前だではありますが)場がうまくいっていないシグナルではないかと考えています。
何をするかなど、そのことのほうに詳しい当事者の方が分かっているはずです。
わかっているのになぜできないのか?
 

その一つが、 見えていないということです。

 
私たちが、参加者としてもファシリとしても機能し得るのは、 その人に見えない 自分自身(特に表情や身体表現)を 外からだから見えるということ
つまり鏡の役割を果たすということです。
 
それゆえ有効なサポートは、自分に何が見えたかを伝えることではないでしょうか。 そしてそれが見えるように、どうやったら関わることができるのか まずはそこからなのではないかという気がしています
 
見えたことを伝えてもらって、「そんな馬鹿なー」と思って
録画をみたら「あ、ホントだ」
となるといいなと考えています。
 
 
【自然習得〜インナーゲーム
『ZOOMオンライン革命』にZOOMを使っての振り返りと対話について寄稿した中で、ZOOMの効果として、「録画を自分で見返すことによるフィードバック効果」 213pをあげました。
ティモシーガルウェイは『インナーゲーム』で、10分の指導で永年苦労していた癖を克服してしまった人との体験を涙が出るほどの快感で、教えることなく、お互いに学びあったと表現し、「自然習得」と名づけました。
私たちは、自分が求めている理想の姿を言葉では説明できなくても、無意識は知っていて、見たら「これだ」とわかるのです。けれど、自分のありのままの姿は見えていないのです。見たら違和感を感じ、理想との差分がわかり、試行錯誤して修正しながら理想に近づけることができるのです。
これまで、コーチは言葉でアドバイスしても伝わらなかったのは、本人はやっているつもりだからなのです。それ鏡や録画で直接見てもらって、どこに注意を向けるか示唆することで、ずっと効果を発揮できるようになったのです。
この自然習得を振り返りの中で実践してもらう方法が録画を見返すということです。
ZOOMを使ったら、録画を見直してみましょう。おそらく、最初は嫌でしょうが、他人に言われるよりも、自分で気づく方が実践の可能性が高まります。変われることの方を選択したくなることでしょう。