【ありえる楽考週報 vol.27】
今週の「ありえる楽考」週報は、6月19日の勉強会に参加された 小紫(こむらさき)真由美さんからの報告です。後半には「かたつけコラム」(の予告)もあります。
ではどうぞ!
今週のファシリ勉強会では、「独学大全」という本をベースに「なぜ学ぶのか」というテーマについて深めあいました。この本は独学を志す人に向け、学ぶことの意義や心構え、技法が書かれています。
本の一章では、学ぶにあたり、「志の大切さ」が説かれています。
これは学ぶ動機と言い換えてもいいかもしれません。
最初目にしたときは、「わざわざ何ページも割いて志について述べる必要があるのかな」と感じましたが、読んでみて、深く納得しました。
本にはこう書かれています。
「実を言えば、志の強さは、それを立てた瞬間にではなく、自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる。(略)
なぜそれをしたのか? しなかったのか? と自問自答し理由付けすることで、出来事と行動と人格をできるだけ一貫したものになるよう、結びつけ直す。こうして人は、自分がどういう人間であるかを説明する自己物語を半ば無自覚に、繰り返し語り直し、さらに演じ直している。この自己物語に照らして行動し、また行動の結果を物語に織り込み改訂することを繰り返すからこそ、人は環境の刺激に翻弄される以上の存在でいることができる。」
この部分は、まさにありえる楽考をはじめ、コミュニティの多くで起きている事ではないでしょうか。
私たちは日々「やるべきこと」や様々な誘惑に囲まれて生きています。そんな中、自ら立てた志を忘れて反応的に生きてしまっても不思議ではありません。
いや、むしろ、志を立てたものの、実現しないままになる人の方が多いかもしれません。
でも、ありえる楽考をはじめ、コミュニティの存在は、私たちの志が「「絵に描いた餅」にならないための大きな力となると考えます。
私も、自分のコミュニティでそのことを実感します。
主宰するミッション実現コミュニティでは、
振り返りシートの一番上に、自分の志(コミュニティではミッションと呼んでいるため、以下ミッションと書きます)を書いてもらっています。
このミッションは、最初は「こんな感じかなあ」というぐらいの「仮のミッション」でも問題ありません。
メンバーは自ら掲げた(仮)ミッションに絡めて、
日常の自分を振り返ります。それを聴いた他のメンバーから、自分が自覚してない「〇〇さんらしさ」をいくつもフィードバックされます。
この積み重ねによって自己理解が進み、
「自分らしさ」や情熱、強みに気づくと、日常でも少しずつ、自分らしさを発揮しているシーンを見つけられるようになります。また、自分らしさや「自分はどうしたいか」を意識して行動するようにもなります。
その結果を振り返りで発表し、仲間から応援されることによって、さらに自分の軸や
「自分だからこそできること」の輪郭がはっきりしていきます。
最初に書いた仮のミッションを修正する方が出てきます。
メンバーからは
「皆の『こうありたい』がどんどん可視化されている。私ってこんな人間だったんだ。ここを目指しているんだって毎週言葉にすることで理解が深まる」
「自分がやりたいことへの確信が強まったので、たとえ思い通りにいかないことがあってもあきらめずに試行錯誤できる」
と言った言葉が聞かれます。
志の価値は、「それを立てることでなく、
自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる。」
自分の志に繰り返し立ち返ること、志に照らし合わせて自分の選択を問い直すことは、私たちが日々、目の前の出来事に反応的に生きるのではなく、「ありたい姿」、つまり志に向けて動き続ける強い動機になるという確信を得ることができました。
コミュニティのメンバーに、ぜひ分かち合いたい学びです。

さて、ここからは「かたつけコラム」(の予告)です。どうぞ!
かたつけ(=かたをつける)コラム
モノを捨てることだけがかたつけ?
好きなことを選ぶのもかたつけ
やらないことを決めるのもかたつけ
かたつけ部 部長森田がグループコーチングのファシリをしていて感じていること、
今後少しずつミニコーナーとして書き留めていきたいと思います。
ということで、今週の週報は以上です!