時間の記録をつけることを推奨します

目的
ありえる楽考では、最初の取り組みとして、自己理解のために、時間の記録をすることをお薦めしています。自分が何に時間とエネルギーを使っているのかを把握することは、自分にとって意味や価値のあることは何かを知ることに繋がり、仕事の、いや人生の満足にとって重要だからです。
Druckerも『経営者の条件』で「汝の時間を知れ」と述べていますね。
7つの習慣でも、最も重要な習慣は、First Things First(最も重要なことを優先する)であると述べています。
 
状況
忙しいと感じる人は、やらなければいけないことを処理することに追われていて、疲弊しています。なぜこれをしているかの目的を見失ってしまい、ただ、作業をこなしているだけになってしまうと仕事がやらされごとになってしまいます。
仕事そのものに、意味や価値があるわけではありません。意味や価値は自分や顧客が決めることです。次から次へと処理するだけでなく、立ち止まって、これは何のためにやっているのかと意味づけをする時間をとるだけで仕事の満足度が変わる可能性があります。そのためにも、まず、タスクと時間を記録する必要があるのです。
 
方法
具体的には、上記の図のように、予定と記録の両方を書けるようなシートを用意します。
最初は、まず、記録からです。30分くらい、自分が何をやっているのか、後で見て思い出せるように書いておきます。
ポモドーロテクニックと呼ばれる集中法と併用すると効果的です。
ポモドーロ呼吸法
 
 
その時間の記録のうち、自分にとって意味や価値のある度合いでざっくりと3点評価をしてみます。
基本的な問いとして、3とか2とかと評価する基準は何なのだろうと考えてみます。
やったことの記録のなかから印象に残った活動を5つ選びます。
その活動について、意識はしてなくても、一つひとつに目的・目標(結果の状態・望ましい状態)・手段(方法・手順)があったのではないでしょうか。5つの活動に順位をつけてみます。1番目と5番目の活動を比較して、なぜ、これが一番なのかを考えてみます。
 
一番だったものについて詳しく書きます。
その際に、誰の何に(状況)を場面が思い浮かぶように書きます。この状況を見る解像度が詳細になるほど的を射た活動になり、方法が洗練されてゆきます。
この誰の何の変化が相手の関心に沿っていれば、相手は価値を感じます。
相手にどれくらい価値を感じてもらえたのかが私たちの成果になるわけです。
 
そういう意味で、目的は私たちが主語であり、目標は相手が主語の活動といえます。
 
 
 
やってあげていると感じてしまう活動は、相手の反応に左右されて持続が難しいです。
やりたいからやっていることは、結果や相手の反応に左右されません。
やっていることが好きだから、もっとうまくなりたい。相手のことが好きだから、もっと役に立ちたい。
結果からフィードバックをとって、どうやったらできるのか、うまくいくまでやり続けられることに時間とエネルギーを使うとやがて突破段階へと到達できると私は信じて推奨しています。
 
もちろん、自分のやり方でやっていただいても構いません。
あくまでも、迷った時のガイドとお考えください。